現在スーパーマーケットで働く人にとって、「AIの普及で仕事はなくなるのか?」は気になるテーマでしょう。
SNSやニュースではたびたび「AIの普及でなくなる仕事〇〇選」というものが出てきますが、この中にスーパー店員が入っていることも。不安になりますよね。
とはいえスーパーの業務は「レジ」「品出し」といったお客様に触れるものだけではありません。
この記事では実際にスーパーマーケットの主任として働いていた経験から「AIの普及で仕事はなくなるのか?」への答えを紹介します!
本当に仕事はなくなるの?と不安になっている人は、ぜひこの記事を読み進めてみてください。
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スーパーマーケットにAIが普及すると仕事はなくなるのか?
AIの普及によってスーパーマーケット店員の仕事はなくなると言われていますが、実際にスーパーで社員をしていた身から考えると、100%完全になくすというのは無理な話です。
スーパーの仕事はなくなる!と声高に叫んでいる人は、スーパーの実態を知らない人でしょう。
また大手スーパーマーケットでは実際に既に発注が自動化していたりと普及し始めていますが、中小のスーパーマーケットでは使える資金が少ないことから、まだまだ自動発注ですら普及していません。
今後のAI技術の普及も鈍いことが予想できます。(ただしそういった中小スーパーが大手スーパーに勝てずに潰れることはあり得そうです)
意外にも人にしかできない業務が入り混じっているスーパーでは、完全に人の仕事がなくなるという可能性は極めて低いです。
ただし海外で既に無人コンビニが出現しているように、そして過去ガソリンスタンドがフルサービスからセルフに移行していったように、スーパーマーケットでも人員削減が進むことは避けられないでしょう。
今後のAIの普及で変わること
- レジの仕事がなくなる
→セルフレジ、自動レジへ - 発注が自動化される
→発注時間が短縮、人員削減 - 自動運転で配送も自動化
→トラックドライバーが不要に
このような自動化・AIの活用は進み、人員の削減が進むことが考えられます。
またネットスーパーの価格が今よりも下がり、より便利な仕組みになると、店舗型のスーパーマーケットは減少する可能性がありますね。
なにも準備していなければ、10年後に仕事がなくなってるかも?
AIと共存する未来が待っていることが確実なので、AIに仕事を奪われる側ではなく「AIを使って仕事を回す側」に立てるよう、今から準備しておきましょう。
Recruit Works Instituteにおける未来予測2040でも、販売や接客の働き方について言及されています。
販売の働き方についての要約をチェック
・販売員の仕事(レジ、陳列や補充、管理業務)のうち、レジ業務は自動化の実現可能性が高い
・スマートショッピングカートや無人レジが普及すると、店員はサポート業務へシフト
・陳列補充はすべてを自動化するのは難しい
・管理業務は売上報告や値引き、返品対応は縮減できる
・デジタル技術を駆使した売り場づくりに
接客の働き方についての要約をチェック
・接客(=飲食、宿泊)について
・予約受付、入店時の対応、会計、顧客管理、販売促進については自動化が進む
・配膳下膳も飲食チェーンではロボット化が進むが完全自動化は難しい=人との協働へ
・調理は自動化が難しいが、工夫次第で一定の自動化は可能
・高付加価値サービスを提供する店では人手をあえて残し、二極化が進む
スーパーにおけるAIの導入が難しい仕事
AIの普及は避けられない一方で、完全なる機械化・自動化は難しいでしょう。
また食というのは普遍的に必要なものなので、スーパーマーケットという業態がすぐになくなることも予想しづらいです。(ネットスーパーの普及により店舗数の減少や、中小スーパーの廃業はあり得る)
AIの導入が難しい仕事
- 新しいことの企画、発案
- 品出しや陳列の完全自動化
- 搬入業務の完全自動化
- 肉や魚を捌く技術的なこと
(店舗でしていないケースもある) - 無人・自動レジでのトラブル対応要員
- ギフト対応などのサービスカウンター業務
コンビニエンスストアでは完全無人の店舗も海外で出現していますが、スーパーマーケットはコンビニエンスストアよりも品数が多く複雑であるため、レジを完全に無人化することは近い将来では難しいでしょう。
また品出しや陳列、技術的なものに関して機械化を取り入れようとすると、かなりのコストが店舗単位でかかってくるので現実的ではありませんね。
スーパーの店舗でなくなる可能性のある仕事
AIが普及した場合になくなる可能性のある仕事はこちら。
- レジ打ち
- 発注業務
- 数値分析
- シフトの作成
- 手作業でのPOPの作成
- 配送
レジ打ちは最初になくなる(減る)と予想されています。また自動運転が完全に普及すれば、トラックドライバーの業務も不要になるでしょう。
店舗における搬入や品出しの完全自動化は難しい一方、発注・数値分析・シフト作成といった業務はAIに取って代わられる可能性があります。人がなんとなくこなすよりも、よっぽど精度高く・短時間でできそうですね。
また今現在、店舗の社員の人員配置が「店長+各部門に主任」という人員配置なら、「主任が不要になり店長だけ配置」というケースに移ることも考えられます。
現在大人数分業している仕事を、AI+少人数という配置で行う可能性ですね。
スーパーの本部機能にAIが普及した場合の変化予測
現在人の裁量でなんとなく行っていることを、AIを元に適正化できるようになります。
- 売上と利益を最大化できる
- 人件費を削減・適正化でできる
- 中小と大企業で格差が進む
店舗におけるレジや配送の人員を削減・適正化できれば、人件費を削減できます。
またAI予測によって精度の高い発注や商品入れ替えが可能になれば、売上は増えロスは減るでしょう。
となれば売上や利益の最大化が可能です。
ただし資金面の不足や頭の固さから機械化に適応できない中小企業は、資金力があり新しいことに順応できる大企業に後れを取ってしまいます。
人口減少の加速する日本では、人不足も深刻です。スーパーは意外にも多くの人手を必要とする業態なので、ますますパートアルバイトの採用が厳しくなることも予想できます。
「時代の変わり目だ」と感じたらすぐに機械化に資金を割けるかどうかが、今後のスーパーマーケットの経営陣に求められることになるでしょう。
AI普及後もスーパーの社員として生き残るために
AIの普及で人員の削減が予想されるスーパーマーケットで生き残るには、AIには出来ない領域のスキルを予想し、磨いておくことが非常に大切です。
- AIに使われる側から使う側へ
→プログラミングの勉強を始める - 発想力や企画力を鍛えて仕事に活かす
- パートやアルバイトのマネジメントスキルを養う
- トラブル対応力を養う
またAIは過去のデータをもとに分析することは得意ですが、新しいことを生み出す発想力や企画力では劣るとされていますね。
AIが分析したデータをもとに、社員がイベント等を企画し、新しい売り方に繋げるクリエイティブさが大切になるでしょう。
また今現在、店舗の社員の人員配置が「店長+各部門に主任」という人員配置なら、「主任が不要になり店長だけ配置」というケースに移ること考えられます。
店長として店全体をマネジメントする力や、お客様やメーカー相手のトラブル対応力を一人で担うようになれば、社員として重宝されるでしょう。
惰性で働くのではなく、将来を見据えて必要なスキルを身に着けていきましょう。
転職してスキルを積み上げるのも一つの選択肢
以上の内容から10年後にスーパーマーケットの社員の仕事が完全になくなる可能性は低いとはいえ、スーパーにおける人員削減が進むことはほぼ間違いないでしょう。
現に私の勤めていた中小スーパーでも、グロッサリー食品について自動発注がスタートしました。
今後数年内に自動発注がデイリー食品→生鮮食品へと拡大することは間違いないし、それに伴い1つの店舗に必要な社員の数は減少します。
であれば、なるべく早く他業界へ転職を考えるのも一つです。
自分の実績やスキルを存分にアピールできれば、待遇や給料がアップするスキルアップ転職が叶いますよ。
スーパーから(給料をアップさせるための)転職ステップについては、こちらの記事で解説しています。
スーパーで培われるスキルを活かした転職先は、実例をもとにこちらの記事で紹介しています。
まとめ|スーパーでの現状が不安ならAI普及後の未来を考え行動に移そう
巷では「スーパーの仕事は10年後にはなくなる」といった内容が囁かれることがありますが、スーパーにおける実情(仕事内容や中小スーパーの資金力)を考えると「それはない」が答えです。
レジや発注・配送など、一部業務がAIに取って代わられることはあっても、完全なる自動化は難しいでしょう。
とはいえ資金力のある大手スーパーからAIの有効活用=人員削減が始まることは避けられないので、
・AI普及後も社員として生き残る
・または別業界に転職して避難
のどちらかを検討し、早めに必要なスキルを身に着けておきましょう。
転職する場合は「完全未経験での転職=給料ダウン」とならないよう、自分の持つスキルや実績をアピールしましょう。
スーパーから(給料をアップさせるための)転職ステップについては、こちらの記事で解説しています。
スーパーで培われるスキルを活かした転職先は、実例をもとにこちらの記事で紹介しています。
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